旅行好きであれば、みんな一度は夢見る(?)世界一周の旅。
しかし世界一周とは言っても、手段は様々です。
飛行機の世界周遊チケットを使う人もいれば、小説の「深夜特急」のようにバスなど陸路の移動にこだわる人もいます。
また自転車や徒歩など自分の力だけで移動する人も、ここ数年増えています。
そんな中、私もいつか実現したいと夢見ているのが「ヨット」での世界一周の旅です。
今回は、ヨットでの世界一周がどんなものなのかを紹介をしたいと思います。
また実際にヨットで世界をまわっている人が配信するYoutubeチャンネルから、私も見ているオススメを紹介します。
ヨットでの航海の基本
海上のヨットは、家であり行動範囲の全てです。
船上での生活とは、どの様なものなのでしょうか。
船
どんな船で旅をしているのか。
セーリングクルーザー
簡単に船と言っても、帆を張って風の力で帆走する帆船と、エンジンでスクリューを回して機走するのスクリュー船では大きく違います。
私が考えているヨットとは、「セーリングクルーザー」と呼ばれる、帆走を基本としながら、速度の補助や港での離着岸時の利用のためにエンジンも備えているタイプの船です。
実際に世界一周に使われている船を見ると、この「セーリングクルーザー」が圧倒的に多いようです。
エンジンのみで走るクルーザーでは燃料代だけで、とてつもない金額になってしまうため、よほど金銭的な余裕がある人以外には不可能です。
また小型のエンジンであれば安価で購入できるため、長期の旅に純粋な帆船で出てかかる手間や背負うリスクを考えると、エンジンがある方が良いでしょう。
船のデザイン(形)
私のような素人が考える「ザ・ヨット」という形をした単胴船(モノハル)
画像引用元:http://www.nauticat.com
2艘の船が合体した様な形をした双胴船(カタマラン)
画像引用元:http://www.catamarans-fountaine-pajot.com
実際に旅に使われている船は、このどちらかのタイプがほとんどです。
カタマランの方が、居住空間も広く揺れにも強いようですが、その分やはり高価です。
そのため2つを比較すると、モノハルを使っている人がやはり多いようです。
余談ですが、映画「ウォーターワールド」でケビン・コスナーが乗っていたのは、三胴船(トリマラン)というタイプです。
船の大きさ
複数人で共同生活をする、食料など大量の荷物を積む必要があることを考えると、ある程度のスペースが必要です。
船の全長は、最低でも40ft(フィート)以上という大きさが一般的なようです。(40フィート=12.192メートル)
もちろん乗員数によっても必要な大きさは変わってくるので、25ft程度の小型船で旅をしている人もいますし、逆にもっと大きな船の人もいます。
費用
まず船を入手するために、ある程度のまとまったお金が必要です。
しかし日本国内と比べ欧米ではセーリングを趣味とする方も多く、船の数も段違いで多いです。
そのため値段もピンキリと言う感じです。
それでも入手後の整備も含めると、40ftクラスのヨットで初期費用で最低1000万円程は必要なのではないでしょうか。
(古い船を購入して、一から自分で整備することを想定しています。)
また航海中も燃料費や食料、その他資材に費用がかかります。
これは立ち寄った国の物価にもよりますが、陸路での世界旅行と変わらないくらいではないでしょうか。
食費は同じで、移動費は船の燃料代と同じと仮定しています。
燃料の消費量によっては大幅に高くなる可能性もありますね。
英語ですが、ヨットで世界をまわるのにどの程度費用がかかるのか説明している動画です。
生活
食事
長い海上生活では、生鮮食品の量に限りがありますが冷蔵庫・冷凍庫を使えば特に不便はないです。
もちろん保存性の高い缶詰類をたくさん持ち込むのは変わりありません。
コンロがあるため火も使えますし、BBQコンロを設置して船上でBBQも可能です。
またルアーフィッシングで釣れた新鮮な魚を、刺し身にしたり料理に使ったりも出来ます!
飲料水
一昔前までは、航海に必要な水を全て持ち込み、節約しながら利用するのが当然でした。
しかし今では長期の航海や船上生活をする場合には、造水器(製水器)という機械で海水から真水を作り、それを飲料水、シャワーの水として利用可能です。
そのため水が貴重であることに変わりはありませんが、ある程度は自由に使えます。
風呂
造水器のおかげで水を節約しながらであれば、定期的にシャワーを浴びられる水は確保出来ます。
私のイメージでは、ヨットでの長期航海の場合は長期にわたってシャワーも浴びられず、海水で汚れを落とすと思っていました。
そのため真水でシャワーを浴びる事が出来ると知った時は、衝撃を受けました。
トイレ
マリントイレと呼ばれる、海水で流す簡易トイレが一般的です。
流したものは、タンクに貯めるタイプと海上に流すタイプがあるようです。
もちろん普通はウォシュレットはないですよ。
設置は出来るようですけどね。
娯楽
紙の本やKindleで読書、パソコンで映画鑑賞をして主に過ごしています。
他にも、新鮮な食料獲得も兼ねて釣りをしたり、お酒を飲んだりしています。
ダイビング機材を積んで、船じゃなければ行けない海で潜り放題なんてのも良いですね。
電気
エンジンを含む発電機もしくはソーラーパネルからバッテリーに充電しておくのが一般的です。
そのため電力消費量が大きい家電(ドライヤーやエアコン)を除けば、パソコンやスマホの充電など問題なく行えます。
ドライヤーやエアコンも、発電機が稼働中であれば利用可能なようです。
通信
海上にはWi-Fiなんて飛んでいませんので、インターネットは基本的には使用できません。
ただし衛生を使ったパケット通信は可能なようですが、通信速度と費用面で使い放題というわけには行きません。
陸上との通信手段としての無線機などは必ず積んでいるようです。
ルート
世界一周のルートで言うと、西回りで赤道周辺の温かい地域を中心に周るルートが一般的のようです。
例えば日本を出た場合には、
日本⇒東南アジア⇒インド洋⇒アフリカ大陸⇒喜望峰⇒ヨーロッパ⇒カリブ海⇒アメリカ⇒中米⇒パナマ運河⇒太平洋⇒ミクロネシア⇒オーストラリア⇒東南アジア⇒日本
という感じでしょうか。数年がかりの大冒険です。
危険
船上で漂流物に衝突するなど事故に合った場合には、船が沈没するかもしれません。
他にも通信機器やエンジンが故障する、マストが折れるなど様々な事故が考えられます。
つまり常に死の危険があるのも事実です。
それらの危険性が常にあるため、出来る限り考えうる限りの予備の資材や道具、余裕を持った食料を持って航海に出ます。
何か起こったら自力でどうにかするしかありませんので。
ヨットで旅するYoutuber(ユーチューバー)達
ここでは私も視聴しているヨットで世界を旅するオススメのユーチューバーセーラー達を紹介したいと思います。
Sailing SV Delos
船長のBrianを中心とする男女複数人での旅のチャンネルです。
Brianは2008年からこのヨットで生活しているので、既に8年も船上生活をしているようです。
ほぼ固定のメンバーもいますが、土地土地で新しいメンバーを迎えたり別れがあったり。
動画はリアルタイムから約1年遅れてアップされていますので、最新情報を知りたい方は公式HPも覗いてみましょう。
船:Amel Super Maramu 53 (2000年式)
Sailing La Vagabonde
オーストラリア人カップルのElaynaとRileyの二人がLA BAGABONDE号で世界を旅する様子が見られます。
Rileyは船の整備など何でもこなす頼れる男で、Elaynaは明るくて歌が上手でいつも楽しそうな女性。
仲の良い二人の姿が素敵ですし、Elaynaはかなり美人です。笑
また彼女が歌う歌の購入もできますよ。
ただオーストラリア訛りが強い英語で話すため、リスニングに結構苦労するかも知れません。
船を買い替える経過を見ることも出来ます。
船:Beneteau Cyclades 43 (2007年式) ⇒ Outremer 45(2016年式)
Chase the Story Sailing
イギリス人のRyanとスウェーデン人のTashaのカップルを中心とした旅の動画です。
またクルーの中には、撮影や動画編集を主に担当するメンバーもいるようです。
紹介するチャンネルの中で唯一カタマランでの旅でした。
(Sailing La Vagabondeの二人がカタマランを購入したため、現在は違います。)
会社を売ったお金で、カタマランを新艇で購入して旅をしています。
船:Helia 44(2015年式)
まとめ
予備の物を持つ(ストックする)事は、シンプルライフやミニマリストの考え方に、相反しているように見えます。
しかし船には必要ない物を載せる余裕がないので、不必要な物を持たない。
つまり持ち物が全て必要な物なのです。
キャンピングカーでもそうですが、ヨットの様な限られた空間・スペースで生活するのは、究極のシンプルライフなのかなと思います。
いつかは私もヨットで旅に!!
以上です。
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