国内、海外を問わず旅行に行く際に必ず必要なものが、旅行かばんです。
では旅行かばんは、どのように選んでいますか?
形はコロコロが付いたキャリーバッグか、それとも背負えるバックパックか。
大きさは20リットル程度の小さな物か、100リットル超の大型タイプか。
機能性を度外視して、見た目やブランドを重視するのか。
国内旅行と海外旅行など行き先と旅行期間によって、カバンを変えるという方もいると思います。
そこで今回は旅行カバン(特にメインバッグ)のそれぞれの特徴と選び方を私なりに解説したいと思います。
サブバッグの選び方はこちらの記事を参考に。
旅行かばんの種類
まずはメインバッグとなる旅行かばんには、どんな種類があるのでしょうか。
タイプ別にそれぞれの特徴をお伝えしていきます。
ハードキャリーケース
一般的にスーツケースと言われるとこの形を思い浮かべると思います。
四角い形と底に2個か4個の車輪が付いていて、コロコロと引っ張ったり押して移動するタイプの物です。
また外装部分は、大きく分けるとABS樹脂やポリカーボネートなどのプラスチック素材を使った物とアルミなどの金属素材を使った物と2種類あります。
軽さを重視するならプラチック製、頑丈さや高級感を重視するなら金属製を選びましょう。
空港では、荷物を預け入れした時にカバンを雑に扱われることが多々あります。
その場合に、中身を守るという意味では一番信頼が高いです。
(もちろん完璧ではないですし、プラスチック製は割られていることもあります。)
ソフトキャリーケース
布製のバッグに車輪が付いていて、コロコロと引っ張って移動するタイプの物です。
こちらは外装が布製のためハードキャリーケースのように中身を守る耐久性はないです。
しかしコロコロと転がしながら移動できるため、背負う必要があるバックパックと比べると移動が楽です。
つまりバックパックとハードキャリーケースの間の様な存在です。
実際にバックパックとしても使える2way/3wayというタイプのモデルも多く存在します。
数年前から世界一周のような長期旅行者の間で、バックパックとしても使えるタイプが非常に人気です。
理由は、荷物がたくさん入る、普段はコロコロ転がして移動が楽。
でもいざという時は背負えるので足場が悪かったり、階段の登り降りにも対応可能だからです。
また私の体感ですが、日本人を始めアジア人は個人でも家族でもハードキャリー、欧米人は個人ではバックパック、家族ではソフトキャリーが多い印象です。
バックパック
「バックパッカー=長期旅行者」とイメージされるように、長期旅行では定番のリュックサックタイプのカバンです。
短期、長期問わず今も多くの旅行者が使っています。
特に欧米では根強い人気で、個人旅行者が巨大なバックパックを背負っているのを日本国内でも見かけると思います。
バックパックの場合、移動中は背負う必要があるため、長時間歩く場合には疲労が溜まりやすいです。
しかし、移動中に両手が空くので、地図を見たり、人混みでも歩きやすいなどメリットもあります。
私はずっとバックパック派で、今でも一応バックパッカーの端くれです。
また長年愛用していたグレゴリーアルパカに代えて、バックパックを新調しました。
新しいバックパックは容量20リットルと小さめですが、荷物が少ない私には国内・海外問わず十分な大きさです。
でも一泊の場合は、バックパックは持たずワンショルダーバッグしか持って行きません。
バックパック以外にも、ショルダーバッグ、トートバッグ、ボストンバッグ(ダッフルバッグ)などを旅行バッグとして選ぶ人も存在します。
カバン選びで考えるポイント
では旅行カバンの種類が分かったところで、どのタイプを選ぶかのポイントを整理して行きたいと思います。
人それぞれ重視するポイントは全く違います。
自分が何を重視するのか、何の条件を切り捨てられるかをしっかり思い浮かべながら、カバン選びをしましょう。
容量
まず一番大事なのは、メインバッグの容量(リットル)です。
どれだけの荷物をカバンに詰めて旅行に出かけるのでしょうか。
そのサイズに合ったカバンを選ぶ必要があります。
荷物が多い方にオススメのカバンの種類は、ソフトキャリー、ハードキャリー、バックパックの順番です。
ソフトキャリーは、外装が布で伸縮性があるためパッキングする時に、詰め込むという若干の無理が出来ます。
逆にバックパックは、荷物が多いと重量も増すので背負えなくなる可能性があります。背負えたとしても、移動が大変です。
荷物を減らすコツ
ここで誰にでも出来る荷物を減らすコツをお教えします。
洋服を旅行日数より少ない枚数にする。
例えば、5日間の旅行にTシャツ3枚で行ってみましょう。
足りない分は、現地で自分で手洗い洗濯も出来ます。
絶対に使う物しか持って行かない。
前回の旅行で使わなかった物は、今回も使う可能性が低いので置いていきましょう。
もし必要になったら、ほとんどの物はよほどの僻地でない限りは現地調達が可能です。
逆に医薬品やコンタクトレンズなど自分に合うものを探すのが難しい物は、必ず日本から持って行きましょう。
カバンの容量の上限を先に決める
これは強制的に荷物を減らす方法です。
先に小さめのバッグを買ってしまいましょう。
荷物を選ぶ時に、「あれも必要、これも必要」と持っていくものを下から積み上げて行くと荷物は増えてしまいます。
逆に持てる荷物の上限を、小さめのカバンを買うことで定めてしまうと、物理的にカバンの容量以上の物は持てないため取捨選択せざるを得なくなります。
そうすると自然と必要と思っていたものも、「なくてもどうにかなる」という気分になります。
荷物を減らすコツをお伝えしましたが、注意しなければいけないのが「荷物が少ない=正義」ではないことです。
現地で洗濯する手間や時間が勿体無ければ、充分な量の衣類を持っていけば良いです。
荷物の量だけを見ても旅行スタイルは、人それぞれですので。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
サイズ(縦/横/高さ)と重量
次にメインバッグの大きさ(cm)と重量(kg)です。
これは空港での受託手荷物及び機内持ち込み手荷物に関係します。
利用される航空会社にもよりますが、
重さは、受託手荷物は20kg、機内持ち込み手荷物は7kg
大きさは、受託手荷物は81cm×119cm×119cm、機内持ち込み手荷物は56cm×36cm×23cm
が目安となります。
特にLCCを使う場合には、規定を超えたサイズや重量になると料金が跳ね上がります。
私は、空港でのバゲージクレームでの待ち時間が嫌なため、必ず機内持ち込みで済ませるようにしています。
そうすれば空港の混雑に惑わされず降機後に入国審査さえ済めば、すぐに行動開始出来るためです。
持ち運びやすいか
次に移動が楽かです。
これはバッグの種類によって、見るべきポイントが異なります。
キャリーバッグ(ソフト/ハード)
車輪の大きさ
押す、引くに関わらず、路面状態によっては車輪の大きさで大きく異なります。
絶対的に車輪の大きな物の方が動きやすいです。
理由は、ちょっとした段差や道のデコボコを難なく越えられるからです。
これは途上国だけではありません。ヨーロッパの石畳は、本当にキャリーバッグ泣かせです。
小さな車輪のタイプだと、数分走っただけで車輪が壊れる可能性さえあります。
ハンドル
ハンドルの高さが、自分の体のサイズに合っているかも必ず見るようにしましょう。
安価なモデルだと、細かな高さの調節が出来ない場合があり、歩きづらい可能性があります。
バックパック
背負い心地
まずは背負った時の感触は何より大事です。
他には、
バックパック自体の高さをストラップの調節で可能か。
背中の部分がメッシュになっているか。(長時間の移動では蒸れます)
全て荷物を詰めた重さに耐えられるか。
などです。
バックパックを選ぶ際には、必ず店舗で背負ってみることをオススメします。
ウエストハーネスの有無
荷物が多くなりバックパックが重くなった場合に、ウエストハーネス(チェストベルト)の有無で安定感と疲労感が大きく異なってきます。
私の感覚では、大体7kg~10kgあたりに辛くなる境界線があると思います。
いつも全ての荷物が機内持ち込み出来るような荷物が少ない人の場合は、ウエストハーネスは無くても問題ないでしょう。
その他
他にも細かく挙げると見るべき点がたくさんあります。
中身の取り出しやすさ
サイドポケットなどから簡単に本体内部の荷物を取り出せるかどうかです。
防犯面では取り出せないほうが良いですが、大事な書類を出し忘れた時などには便利な機能です。
防水性能
大事な荷物が濡れてしまっては困ります。
防水カバーが必要かどうか、ファスナー部分から水が侵入しないかなど見ておきましょう。
中身の保護性能
防水性能と同様で、大事な荷物が外からの圧力で壊れたりしたら大変です。
ハードキャリーのように固い外装で守るのか、常に自分の手元に置いて壊れないように注意を払うかの二択です。
外部ポケットの有無
ペットボトルや地図、本などを外側のポケットに入れておく場所があると便利です。
また汚れたり濡れた道具を収納するのに使ったりもします。
オススメの旅行バッグ
ここでオススメのバッグを種類別にいくつか紹介していきます。
ハードキャリーバッグ
高級スーツケースの代名詞とも言えるブランドが「RIMOWA(リモワ)」です。
アルミボディで頑丈さと軽さを両立したスーツケースで、こちらのモデルは機内持ち込み可能サイズです。
ホイールも各2輪×4個で8輪あるため、多少の段差があっても楽に乗り越えられます。
ただし価格はかなりお高めです。
初めてのスーツケースにオススメの安価なモデルです。
価格はお手頃ですが、車輪は4つで移動し易い。TSAロック搭載でアメリカ入国も問題なし。4サイズあるので期間に合わせて好みの大きさを選べる。カラーは17色と豊富。
もし購入して不満があれば、いずれ他のモデルに乗り換えれば良いと割り切れる価格です。
そもそも年に1度くらいの頻度で使用するのであれば、このモデルで十分だと思います。
オシャレキャリーバッグの定番「GLOBE TROTTER(グローブ・トロッター)」です。
人とは少し違った物を使いたい、レトロなオシャレ感を求める方にオススメ。
ソフトキャリーバッグ
スーツケースやビジネスバッグで有名な「SAMSONITE(サムソナイト)」というブランドの製品です。
しかしリモワと比べるとかなり手頃な価格です。
サムソナイトは耐久性も高くシンプルなデザインでビジネスマンに愛用者が多いですが、旅行で利用する方もたくさんいます。
機内持ち込みサイズながら、39リットルという最大級の容量な所もオススメのポイントです。
階段の登り降りや石畳の道など、キャリーバッグを引っ張って移動するのが大変な場面は結構あります。
そんなキャリーバッグのかゆい所に、手が届くのがこちらのモデルです。
こちらはキャリーバッグとしてコロコロ引っ張ることだけでなく、バックパックとして背負うことも出来ます。
2WAYとして場面に合わせた使い方が出来るのが最大の特徴です。
こういったキャリーバッグにもバックパックにもなる物を、一般的に「スイッチバッグ」と呼びます。
ただしバックパックとして使うのは、あくまで緊急用と考えて下さい。
こういった2WAY、3WAYバッグのモデルの場合、キャリーハンドルなど金属が多いため本体重量が重いのと基本的に背負い心地はあまり良くありません。
バックパック
これぞバックパッカーのバックパック!という感じのバックパックです。
普通バックパックと言えば、登山用のモデルを旅行に使われるものです。
しかしこちらのモデルは、旅行用にデザイン・設計されたバックパックです。
旅行用に嬉しい機能がたくさん盛り込まれています。
もちろん背負い心地も抜群です。
イギリスブランド「キャビンゼロ」のバックパック。
軽量、安価、大容量(44L)で国際線機内持ち込み可能サイズ(3辺合計115cm、55cm×40cm×20cm以内)の規定にぴったり収まるサイズ感という良い所ばかりのバッグです。
ちょっと横幅が大きいため、サイズ感が気になる方は一回り小さいモデルもお勧めです。
ダッフルバッグ、ショルダーバッグ、バックパックとなる3WAYバッグです。
私もこちらの旧型を旅行用のバックパックとして、長年使用しています。
個人的には最高のバックパックの1つだと思っています。
またTHE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)の3WAYボストンバッグタイプのBCダッフルも人気です。
街中でも使用している人をよく見かけますし、私の友人の一人はこれのSサイズで海外旅行にも出かけています。
Sサイズでも容量は50リットルと十分ですが、寸法は53×32.5×32.5(cm)と一般的な国際線機内持ち込みサイズを若干はみ出してしまいます。
しかし荷物を詰めすぎなければ、見逃して貰える可能性が高いと思います。
私の友人も一度も止められたことはないそうです。
また私の使うアルパカとは違い、BCダッフルはカラバリが豊富なのも特徴です。
こちらは私が今、非常に気になっているバックパック。
30リットルと40リットルの2サイズ合ってレビューも非常に良い商品です。
荷室が4つに分かれていて、ノートパソコンを収納できるポケットも有り。
また非常に軽量なのも魅力です。
まとめ
ハード及びソフトのキャリーケース、バックパックの3種類について、それぞれの特徴と選ぶべきポイントをお伝えしました。
とは言え実際には使ってみないと、それぞれのメリット・デメリットは分かりません。
欲しい旅行カバンが見つかるまでは、友人や家族に借りたり、レンタルサービスなども利用してみても良いでしょう。
旅行グッズを選ぶ時間も、旅行の楽しみの一つです。
楽しみながら自分の相棒になる旅行かばんを探してみてください。
以上です。
コメント